今日の聖人(3月24日)
ガブリエル(ヘブライ語: גַברִיאֵל、アラビア語: جِبرِيل、英語: Gabriel)は旧約聖書『ダニエル書』にその名があらわれる天使。ラファエルと共に三大天使の一人であると考えられている。西方キリスト教美術の主題の一つ「受胎告知」などの西洋美術において、彼は優美な青年で描かれる。時には威厳のある表情で描かれることもある。
聖書においてガブリエルは「神のことばを伝える天使」であった。ガブリエルという名前は「神の人」という意味である。
キリスト教において、最後の審判のときにラッパを鳴らし、死者を甦らせる天使はガブリエルである。
キリスト教とガブリエル
ガブリエルはキリスト教の伝統の中で「神のメッセンジャー」という役割を担うことが多い。たとえば『ルカによる福音書』では祭司ザカリアのもとにあらわれて洗礼者ヨハネの誕生をつげ、マリアのもとに現れてイエス・キリストの誕生を告げる。
するとザカリヤは御使に言った、「どうしてそんな事が、わたしにわかるでしょうか。わたしは老人ですし、妻も年をとっています」。御使が答えて言った、「わたしは神のみまえに立つガブリエルであって、この喜ばしい知らせをあなたに語り伝えるために、つかわされたものである。時が来れば成就するわたしの言葉を信じなかったから、あなたはおしになり、この事の起る日まで、ものが言えなくなる」。
— ルカによる福音書1章18節から20節(口語訳) 六か月目に、御使ガブリエルが、神からつかわされて、ナザレというガリラヤの町の一処女のもとにきた。この処女はダビデ家の出であるヨセフという人のいいなづけになっていて、名をマリヤといった。
— ルカによる福音書1章26節と27節(口語訳)
聖書本文に名前は出ないが、伝統的に『ヨハネの黙示録』にあらわれて、ヨハネに神のことばを告げる天使もガブリエルであると考えられてきた。最後の審判のときにラッパを鳴らし、死者を甦らせるのもガブリエルだという。
カトリック教会ではガブリエルは通信事業の守護者であり、その聖名祝日はラファエル・ミカエルと共に9月29日である。ガブリエルが聖母マリアを訪れてイエスの誕生を告げた出来事は「お告げ」あるいは「受胎告知」といわれ、カトリック教会では3月25日に記念されている。聖母マリアの純潔を示す、白百合を携えて描かれていることが多い。また、ロザリオの祈りの喜びの玄義の第一玄義はこの「お告げ」の出来事になっている。
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